琉球大学理学部数理科学科
Department of Mathematical Sciences,
University of the Ryukyus

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イベント

予定なし

集中講義

講師 大坂 博幸 (立命館大学理工学部)
タイトル 入門シャノンの情報理論 ポスター
期間 2023年11月13日(月) 〜 11月17日(金)
世話人 須藤 隆洋
日常的に用いられている、音楽や映像のデジタルコピー、メールのやりとりなどの背景にある情報理論について丁重に解説をする。特に、エントロピー、シャノンの第一定理、シャノンの第二定理に焦点を当てる。時間があれば、講義担当者が取り組んでいる量子情報理論について紹介し、21世紀のセキュリティ問題に触れる。

談話会

講師 斉藤 義久 (立教大理学部数学科)
タイトル 楕円ルート系とその応用 ポスター
日時 2023年11月24日(金) 16時30分〜17時30分
場所 琉球大学理学部A408教室
世話人 伊藤 雅彦
楕円ルート系とは,特異点理論の研究に端を発して1985年に齋藤恭司氏によって導入された ルート系の拡張概念で『ヌル・ルートの方向が2つある』という特徴を持つ.この性質の ために,楕円ルート系は古典的な意味でのルート系の範疇に収まらない対象となる.例えば, 楕円ルート系に付随するワイル群(楕円ワイル群)はコクセター群にはならない.
楕円ルート系の分類は既に齋藤恭司氏自身の手により行われているが,同氏はその過程で ある制約条件を仮定しており,完全な形での分類は行われていなかった.講演者は最近, この制約条件を外した楕円ルート系の完全分類を行い,同時にその自己同型群を決定した (A. Fialowski氏・K. Iohara氏との共同研究).講演では,この結果,および(筆者が考える) 結果の意味について,お話ししたい.
古典的なルート系が与えられると,それに付随してHecke代数,リー代数,量子包絡代数など さまざまな代数系が生み出される.こうしたストーリーを楕円ルート系に対して行う試みに ついても触れる予定である.
講師 大坂 博幸 (立命館大学理工学部)
タイトル $C^*$-代数における正値線形写像の因数分解性とその応用 ポスター
日時 2023年11月16日(木) 16時30分〜17時30分
場所 琉球大学理学部A407教室
世話人 須藤 隆洋
$A_i$, $B_i$ $(i=1, 2)$ を $C^*$-環(あるいは行列環)としたとき, 正値線形写像 $\varphi_1\colon A_i \to B_i$ $(i=1, 2)$ に対して、一般に $\varphi_1\otimes\varphi_2\colon A_1\otimes A_2 \to B_1\otimes B_2$ は正値線形写像にはならない。これに関連して、ある正値線形写像 $\psi\colon A_1\otimes A_2\to B_1\otimes B_2$ が, $\varphi_1\otimes\varphi_2\ge\psi$ を満たすとき(結果的に $\varphi_1\otimes\varphi_2$ は正値線形写像となる)、ある正値線形写像 $\omega\colon A_1\to B_1$ が存在して、$\psi=\omega\otimes\varphi_2$ を満たすとき、因数分解と呼び、これを満たす条件を考察する。応用として、量子情報理論で重要な概念であるエンタングルメントを探索する分解不可能な正値線形写像のレシピを解説する。