ssh を利用する

Windows や Mac では, 先ず CLI 環境を起動します.


前回述べたように, iPad の Koder には ssh の起動が備わっています. しかし残念ながら, 今回の講義の内容は, 画面表示が乱れてうまく動作しませんでした. ssh ソフトはいろいろあるようですが, 無料で使えて, 使ってみた感じも良いのは, SwiftTermApp というのがあります. ここでは, これを使うと想定して解説します.

注意
Windows の CLI 環境の配色は, 以下で使う w3m では表示が見づらい可能性があります. その場合は, 次の操作で配色を変更してから, やり直して下さい.

  1. コマンドプロンプトのウィンドウのタイトルバーを右クリックする.
  2. 出てきたメニューの「既定値」を選ぶ.
  3. 「画面の色」のタブを選ぶ.
  4. 背景を白, 文字の色を黒に, 下の色アイコンから選択する.
  5. 一旦コマンドプロンプトを終了した後, もう一度コマンドプロンプトを起動する.

Mac, Windows では, ターミナルやコマンドプロンプトを起動すると, ウィンドウが一つ開きます. そのウィンドウの上部左側にある文字列を, コマンドプロンプト(日本語にするとコマンド入力促進子)といいます. Windows では, これをプログラムの名前にしています.


iPad では, ホーム画面から SwiftTermApp を選んでください.


情報基盤統括センターのマシンcc.u-ryukyu.ac.jpに login してみます.


まず, Mac, Windwos で解説します. 入力モードは, 常に半角入力にしておいて下さい. 以下の記述で, 文字 は, スペースバーを押す(半角の空白の入力)を意味します.

開いたウィンドウに, 次のように入力します.

ssh cc.u-ryukyu.ac.jp -l e2231xx
ここで, -l の後には, 自分の login 名を入れます. 大学の実習室だとそれは不要なのですが, 自分の PC から接続するには, この部分が必要です. ENTERを押しますと, cc.u-ryukyu.ac.jp に接続され, 認証に関する質問が出るので, yes とタイプしてエンターキーを押します. するとパスワードを尋ねられますので, パスワードを入力します. いつものことですが, パスワードが画面には表示されません. パスワードを3回続けて間違うと, 接続が切れますのでもう一度 やり直してください.


無事 Login できると, 次のような文字列が表示されます.

Last login: Thu Dec 13 18:38:50 2020 from scarlet.math.u-
bash-4.4$
下の行の左端は, 情報基盤統括センターのマシンのコマンドプロンプトです.


iPad の SwiftTermApp では, まず接続先設定をします. 起動するといろいろメッセージが出ますが, 適切に対処して下さい.

  1. 左上の方に「Home」という場所があるので, それをタップします.
  2. 下に欄が出ますが,「Hosts」を選びます.
  3. 右側に出る「Add Host」を選びます.
  4. ここまでの設定が終わったら, せってウィンドウ右上の「Save」をタップします.
  5. 画面左上端の「Home」をタップし, 下の「Hosts」を選ぶと, 今設定した琉大が出ますからそれを選べば 接続されます. 最初の接続では, 接続先の finger print に関する警告が出ますが,「Yes」を選んで下さい. 設定ミスで接続できない場合は, 「Home」で「Hosts」を選ぶと,「琉大」がありますので, それの右端部分をタップすると, 先ほどの設定画面になります.

ここでは, w3mというテキストベースな Web ブラウザを利用してみます. (下では空白記号を表示しませんが, w3m の後に, 空白があります.) 下のようにタイプして, ENTER キーを押して下さい.

bash-4.4$ w3m www.math.u-ryukyu.ac.jp/~suga/joho/2022/

この講義の Web ページが表示されるはずです. 矢印キーでカーソルをリンクに移動して ENTER キーを押すと, リンク先に飛びます.

普段使っている Web ブラウザ(Safari, Firefox, Chrome, Edge など)でも, 同じページをアクセスしてみて下さい.

テキストベースブラウザでも Web page がきちんと読めることを体験して下さい. 表示できないのは, ナビゲーションアイコン(Next とかのアイコン)や, PDF ファイルなどのバイナリファイルです.


テキストベールブラウザで表示される内容は, 例えば, 視覚障害を持つ人が Web にアクセスした時に得る内容です. 読み上げソフトが読む内容だし, 点字印刷機が印刷する内容です. Web ページを作成する際には, このようなテキストベースブラウザで表示されるものを 確認しながら作成していくべきものです. 皆さんも, オリジナルページの作成の際には, この点に注意して作成して下さい. 残念ながら世の中のほとんどの Web サイトは, 上のような配慮がなされていません. (行政のサイトは, 比較的配慮されている場合が多い).


次回は, ssh を利用して, 情報統括基盤センターの数式処理ソフト Maple を利用します.

2022-06-29