コンピュータにとっては便利な 2進法も, 人間にとっては 不便です. 0 と 1 の並びでそこに何が記述してあるかを 読み取るのは, 簡単な場合以外はまず不可能です.
そこで, 人間が用いる言葉に近い記述でプログラミングができるように 工夫がされました. そうして生まれたのが, プログラミング言語です. プログラミング言語というのは, コンピュータに対する命令を 記述するための, 人工的な文法をもった言語です. より広くはその言語の処理系(その言語を用いて, コンピュータを働かせる仕組全体) の事も指します. コンピュータが, 文法に従って書かれた記述を 自分の本来の言葉である機械語に翻訳し, 実行します. 人間にとって面倒なことをコンピュータにやらせる様にしたのです.
プログラミング言語を用いたプログラミングとは, 処理内容をその言語の文法に従って記述する事です.
さらに処理内容の記述する時にも, コンピュータを利用するようになりました. プログラミングというのは, 処理内容を記述した文書を作ることですが, この文書を作るという処理にもコンピュータを使うわけです. つまり, エディタを用いて, プログラムを書いて行きます. 計算機概論の授業で, 文書処理を中心に取り上げたのは, プログラムを書く ための準備なのです.
なお, コンピュータのエディタを用いてプログラムを書くという事が 一般的になったのは, 意外にも比較的最近のことです. 私が大学生であった頃には, そうでないコンピュータも普通に 存在しておりました.