next up previous
Next: プログラミング言語は, なぜ必要なのか Up: 計算機言語 I 第 1 Previous: 計算機言語 I 第 1

コンピュータはどう計算しているのか

今のコンピュータは, 電気で仕事をしています. 数字は電気を用いて 表されています. 例えば, ある基準電位から見て電圧がある時に 1, ないときに 0 というふうに決めてあります. このようにして, 電気を用いて 0 と 1 が表現できます. 従って, 2進法を用いれば電気を用いて数が表現できることがわかります.

今のコンピュータの内部では, 全てのものが 2進法で表現されています. また, 上のような電気の 0 と 1 の世界にうまくスウィッチを組み合わせると 2進法での加法とか, 乗法をする電気回路が作れます. この回路をうまく利用して, コンピュータは「計算」をしています. 計算機概論で講義した文書処理は, この計算のひとつの応用です. また, この電気回路の利用の仕方の指定を変えれば, 1つの計算機が, いろいろな用途に使えます. この利用の仕方を変えることが, プログラミングなのです. そして, 利用の仕方を変えるのを記述する 言語がプログラミング言語で, 利用の仕方の記述の事をプログラムといいます.

電子式として最初に活躍したコンピュータ ENIACでは, 配線を付け変える という作業を人間がして, 利用の仕方の変更をしました. しかしこの方法では, 簡単な計算にも膨大な人手がかかる事は 明らかです.

現在のコンピュータのハードウェア(電気回路)には, この利用の仕方を与える幾つかの命令も電気的に用意するようにしました (von Neumann のアイデア). この命令を使って, コンピュータの利用の 仕方を制御しております. そして, この命令も 0 と 1 の並びで記述されます. この 0 と 1 の並びで記述される命令もプログラミング言語で, 機械語といいます.



Next: プログラミング言語は, なぜ必要なのか Up: 計算機言語 I 第 1 Previous: 計算機言語 I 第 1