- ファイル
- コンピュータの仕事は, 突き詰めて考えるとデータ処理です.
また, プログラム内蔵方式のコンピュータでは, 処理手順もデータです.
それらのデータは, 整理された形でコンピュータの内部になければ
データの処理が大変になる事は, 容易に想像が付きます.
データを整理する際の最小の単位が, ファイルであると考えて下さい.
ユーザにファイルを使いやすい恰好で維持管理するのは, OSの基本的な仕事です.
- フォルダ
- ファイルを整理しておくための箱の様な物です.
実生活で使用するフォルダを模したアイコン(絵文字)が使用されます.
フォルダの中にまたフォルダを作って, ファイルが階層化されて整理されています.
UNIXではフォルダに相当する概念を「ディレクトリ」といいます.
この講義でも「ディレクトリ」という言葉を使うことがありますが,
「フォルダ」のことと理解して下さい.
フォルダを開いて中のファイルを見るには,
そのアイコンをダブルクリックします.
フォルダを閉じるには, そのwindowの右上にある×ボタンをクリックします.
Windowsではデスクトップにもファイルが作れます.
デスクトップも1つのフォルダです.
- バイナリファイルとテキストファイル
- ファイルのデータは, 全て 2進法に変換されコンピュータの
2次記憶装置(ハードディスクといわれる磁気円盤)に記録されて
います. たとえば, アルファベットなどの文字は, 2進法で
8桁( =8 bit = 1 byte)に変換されますし, 漢字やひらがなは,
16桁( = 16 bit = 2 byte)に変換されます. ただし, これら全ての
2進法の数が文字に割り当てられているわけではなく, 一部分だけです.
ファイルのうち, 文字に割り当てられているデータだけからなるファイルを,
テキストファイル(text file)といいます. この講義では, 主にテキストファイル
を使います. 文字に割り当てられていないデータも含むファイルの事を,
バイナリファイル(binary file)といいます. 厳密に考えると,
全てのファイルはバイナリファイルなのですが, 特にテキストファイルと
区別する意味で, この様に言います.
- ファイル名
- ファイルには全て名前がついており,
ファイルの識別にはファイル名を利用します.
ファイル名には, 通常の文字が使われますが, ファイル名やフォルダ名として
使えない文字(
など)や使わない方が良い文字があります.
ファイルはコンピュータの使用者が作成するだけでなく,
アプリケーションやOSが管理の都合上,
自動的にファイルを作ることもありますので,
その際に作られるファイルと同じ名前のファイルがあると困ったことがおきます.
アプリケーションやOSが作るファイルの多くは,
_
(アンダースコア)や.
(ピリオド)で始まるので,
このようなファイルをユーザが作成すべきではありません.
- 拡張子
- Windowsで使うファイルの多くは,
ファイル名の最後にピリオドとアルファベット3文字が付け加えられています.
この3文字はこのファイルが使用する標準のアプリケーションを指定します.
拡張子を変更すると思わぬアプリケーションが起動したり,
ファイルが開けなくなります.
逆に拡張子を変更する事で,
特定のアプリケーションを起動させる事もできます.
同じファイル名のファイルでも拡張子が異なれば違ったファイルとみなされます.
「拡張子も含めてファイル名である」となっているのです.
同じフォルダの異なるデータに同じファイル名をつけることは出来ません.
(フォルダが異なればOKです.)