はじめに

今回は数式処理系 Mapleを紹介します. 前回, リモートで情報基盤統括センターのマシンを使いましたが, それを利用してリモートから maple を使います. maple 自身, グラフィカルな環境でも利用でき, その場合には関数のグラフを描画させるなどの機能もあります. しかし,遠隔授業ではそのような環境を紹介するのが大変なので, 純粋に数式の計算法を述べます.

興味のある人は, 情報基盤統括センターが管理する実習室 (共通教育等 2-200, 附属図書館ラーニングコモンズなど)で, Maple 2020 というアプリケーションを利用してみて下さい.


数式処理とは, 数学で行う計算, 即ち, 式の展開, 因数分解, 微分, 積分, 方程式を解く, 逆行列を求める, 固有値計算等を数式のまま コンピュータでする事を指します (数式を美しく印刷する作業を数式処理と言う人もいますが, 通常はこちらは組版(くみはん)処理といいます).


現在のコンピュータが開発(von Neumann 型の完成が 1950年前後) からあまり間をおかず(1960年台半ば), 数式処理システムの開発が始まっています. もっとも早い時期の AI(Artificial Intelligence, 人工知能)のひとつであるとも言えます.

実際 Maple, Mathematica, Maxima(sage, Macsyma), Reduce等の数式処理ソフトは, 大学初年級以上の数式を処理する能力を 持っており, 数学教育で用いるソフトとして便利ですし, 研究上の実験ソフトとしても役に立ちます.


今回は, 大学に導入されている Maple(これは有料のソフトウェア)をリモートで使う方法を, 解説します.

2024-07-06