数式処理とは, 数学で行う計算, 即ち, 式の展開, 因数分解, 微分, 積分, 方程式を解く, 逆行列を求める, 固有値計算等を数式のまま コンピュータでする事を指します (数式を美しく印刷する作業を数式処理と言う人もいますが, 通常はこちらは組版(くみはん)処理といいます).
現在のコンピュータが開発(von Neumann 型の完成が 1950年前後) からあまり間をおかず(1960年台半ば), 数式処理システムの開発が始まっています. もっとも早い時期の AI(Artificial Intelligence, 人工知能)のひとつであるとも言えます.
実際 Maple, Mathematica, Maxima(sage, Macsyma), Reduce等の数式処理ソフトは, 大学初年級以上の数学を処理する能力を 持っており, 数学教育で用いるソフトとして便利ですし, 研究上の実験ソフトとしても役に立ちます.
今回は, 大学に導入されている Maple(これは有料のソフトウェア)をリモートで使ってみます.
このテキストの最後に, 無料の数式処理ソフトである Maxima の導入法を書きました.
SUGA Shuichi