文書(例えばメールの本文)の作成に関して

今後, PC を利用して様々な文書を作成していくことになると思います. その時に意識して欲しいことが,
単語を区切るな
です.

例えば, 全体の見栄えのために, 数学を「数 学」としてある文書をよく見ます. 数と学の間に全角の空白を入れてあるのですが, このような文書を作ってはいけません.

一番大きい理由は,「検索ができなくなる」からです. 上の文字列は PC の中では, 「数」「 」「学」という並びのデータになっており, 数学という文字列の検索からは省かれます. 人間は空白を読み飛ばしますが, コンピュータにはそのような知性がありません. また,「空白を読み飛ばした検索」を作ることも難しくはないですが, 検索前の前処理(空白を省く)が必要になり, 動作が遅くなります. 上の例は全角の空白でしたが, 半角の空白や改行も同様です.

体裁を整えるためにはどうするか? ですが, 例えばワードプロセッサだと, 「字間を広げる」という操作が可能になってますので, それを利用します. 他のソフトウェアでも同様に, それ特有の何がしかの方法が用意されているので, それを利用します.

上の事が

全角の空白を用いるな.
に繋がります. 半角の空白は, 英語とかの言語の単語の区切り文字の意味がありますが, 全角の空白は, 情報処理的には意味をつけられないのです. 段落始めの字下げなども, ワードプロセッサだと, ルーラー機能を利用して文書全体で指定するもので, 全角の空白を入れるものではありません.

私の講義とはあまり関係しませんが,

スペースキーで見た目を整えるのはやめなさい
という書名の本が技術評論社から少し前に出版されたようです.

2022-04-20