この講義は, 情報科学演習といいます.
しかし, 残念ながら, 情報科学を教える事はできません(不可能です). 「情報科学」となると,「情報」という概念を学術的に定義し, それを分析する必要があります. それはかなり難しいことで, 大学初年級の時点で理解できる人は, それほどいません. ただし, その難しいことを過去の人類が実行したお陰で, スマートフォンで動画を見たり, ゲームができるようになった事は理解しておいてくとともに, 今も学ぶ価値のあるものです.
この講義では“Computer literacy”つまり「コンピュータの読み書き」= 「コンピュータとの付き合い方の初歩」を講義します. 科目名としては「情報処理入門」あたりが妥当な内容です. 数理科学科の卒業生の多くは情報処理産業に就職したり, 教員になって情報科目を受け持ったり, 学校のコンピュータを管理する立場になるなど, 指導的立場になることが期待されています. そのことを踏まえて, 毎年のようにバージョンアップするコンピュータ上のソフトの使い方を 学ぶのではなく, コンピュータの仕組みを理解し, 情報処理の初歩の理解することを目標に講義します 1.
実習では Linuxを使う予定でしたが, 現時点では, かなり難しい状況です. また, 機会があれば, Mac も使ってみてコンピュータ全般に親しむようにして下さい. 日常の簡単な情報処理機として, スマートフォンが普及していますが, 本格的な処理ではコンピュータを使うのが普通です. スマートフォンで見る内容も, 作る際には PC を利用しており, 「作る」という部分が, 大学における学習や社会に出た時に重要になります
この講義では, 数理科学科でのコンピュータの関わりを考えて, 次の内容を講義します. 2.
上記以外には, 図書館の方による, 大学図書館の利用方法の講義と, 情報基盤統括センター提供のセキュリティ教材があります. これらについては, 教材の場所を講義においてお知らせします.
この手の講義の定番であるワードプロセッサは, 取り上げません. 数学の文書を作る際にワードプロセッサを使う事がほとんどない事と, よいソフトがないからです. 見栄えの印刷だけに利用するなら, 使うのは難しくないので自習して下さい. 同じ理由でプレゼンテイションソフトの講義もしません. こちらも自習して下さい.