本日の目標

実際に簡単な表を作成しながら, 表計算ソフト(OpenOffice.Calc)の概要について学びます.

OpenOffice
正確には OpenOffice.org. もともと Sun Microsystems 社(現在は Oracleに買収されて 会社は無くなった)が自社の OS(Solaris)用に StarOffice という Office suite を開発した. その後プログラムソースを公開し, プログラムソースは自由に使えるようにした. (以前は StarSuite8 と言う名前で販売されていたが, Sun がOracleに買収された際に Oracle Open Office と名前を変えて無料配布され, 現在はWeb serverを開発している Apache という財団が Oracle からソースコードの寄贈を受けて配布している.) このプログラムソースを元にネットワークを通じて有志が開発した Office suite. 無料で入手でき, Linux, MacOS, BSD, Windows で動く. OpenOffice から派生して, Libre Office という名前の無償ソフトが 開発され, 現在はこちらの方が主流になっている. Microsoft office のファイルとの互換性が高い.

OpenOffice には他にもワードプロセッサ(OpenOffice.Writer)等も ありますが, これらは残念ながら数式を多数含む文書の作成には 向いておりません. 数学用の文書整形ソフトウェアには TEXと呼ばれるシステムが有り, これは 2年次の計算機概論 I で取り上げます. この講義では, 表計算(Spread Sheet)ソフトウェア OpenOffice.Calc だけを取り上げます.

OpenOffice.Calc を始め統合型表計算ソフトと呼ばれるものでは, 次のような事が行えます.

表計算:
表の縦横の集計を始め, 相当複雑な計算が行えます.
グラフの作成:
簡単な命令で, 表のデータをもとにグラフを作成することが出来ます.
データ管理:
成績表や住所録等の管理が出来ます. 目的に応じてデータの整列も容易に行なえます.
上の項目を組み合わせて, 様々な角度からデータの分析, 表示を行えます. その他, Webページとして表示したり, 頻繁に繰り返す作業を記憶させたりすることができます. OpenOffice では, 更に Java 等のプログラムを書く環境も備わっています.

講義では表計算を取り扱いますが, 興味のある人は, 適当な図書で他の機能を 自習して下さい.

student
2017-06-28