ただし, WWW が成長して行く過程で, さまざまな独自拡張のタグが現れました.
例えば「文字列を点滅させる」という独自拡張が以前はありましたが,
現在では HTML 規格外です.
最初の方でも述べましたが, HTML の考え方は文書の論理構造と相互参照なので,
「文字列を点滅させる」のような概念は規格に入りません
(文字列を強調するタグとして, <strong>
や<em>
がある).
規格外のタグを使うと, ブラウザでの表示は保証されませんから,
使うべきではありません.
HTMLの(古い)参考書の中には, このような内容のことを書いてあるものも
ありますので, 本を選ぶときには注意してください.
指定した参考書には, 正確なタグの解説が書いてありますので,
使う前に参考書の解説をまず読んで下さい.
同様に HTML 文書内で「文字の大きさや色を変更する」 と言うような属性指定は, 非推奨です. これも文書の論理構造や相互参照と関係ないからです. HTML は目印をつける(markup)ための物で, レイアウトやデザインを整えるための物ではありません. また, 上で述べた相互運用の概念に反しています. 目の見えない人, 色の区別のつかない人が世の中にはいらっしゃいますが, これらの人たちへの配慮も必要です. 目の見えない人は 文書を点字印刷したり, 音声に変換して読む事ができます. 色の区別が付かない人は, スタイルシートを無効にして自分に都合の良い表示で 読む事ができます. レイアウトや配置は, 可能な限りスタイルシートを 使うべきです .