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基本データ型

上のプログラムでもわかるように, C を用いたプログラミングでは, 変数を使うときには必ずそのデータの型を指定して, その名前を宣言 する必要があります.

変数の名前は, アルファベットで始まる 31 文字以下の文字の並びです. (31 文字を超える変数名を使うと,32 文字目以降は無視される.) 変数は, プログラムで使うデータを保持する場所として用いられます.

実際にプログラムを動かすとき, データは主記憶に格納されます. 機械語のレベルでは, この時に必要な記憶容量を正確に知っておく必要があります. つまりCompiler は, 変数の型宣言によって必要となる記憶容量を計算し, これを元にして, プログラムの内容を機械語に翻訳していくのです. この記憶要領の計算の元になるのが, データの型と言われるものです.

C 言語におけるもっとも基本的なデータの型は, 以下の通りです. これ以外の少しデータの型があり, さらに基本データ型から 新しいデータ型を定義する事もあります. それらについては 後の講義でふれます.

char
1文字. 通常は, 1 byte=8 bit. 皆さんの使っている 処理系もそうです. これでは日本語の漢字は表示できないので, その時 には特別なことをします. この講義ではその事には触れません.

int
整数型. これは数学的な無限の整数を扱える訳ではなく, 有限の範囲の 整数しか扱えません. 扱える範囲は処理系によって様々です. センターのマシンでは int のサイズは 4 byte = 32 bit です.

float
浮動小数点型. 実数を扱うときに使用します. 現在ではほとんど使いません. この講義でも使う予定はありません. センターのマシンでは float のサイズは 4 byte = 32 bit です.

double
倍精度浮動小数点型. float では計算の誤差が多く, 精度が 確保できないときに使うために設けられたのが起源です. しかし現在では, この double を使うのが普通です. センターのマシンでは double のサイズは 8 byte = 64 bit です.



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