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参考文献について

はじめのほうは, C 言語に対する参考文献で 後半は, それ以外のものを挙げました.

[1] は, C 言語のバイブルです. C でのプログラミングを真面目に したいのでしたら, 必ず買ってください. なお, 最近日本語訳を 修正した版が出版されています. この事実からわかるように, この本の訳は 必ずしも良いとは言えず, 明らかな誤訳が多数含まれています. そういう意味では, 原書を手に入れたほうがよいかもしれません.

[2], [3] は, プログラムを書く上での心構えを主に書いた本です. プロフェッショナルを目指すなら, 一読すべきでしょう.

[5], [4] は, C 言語を用いた数値計算法の本です. [5] には, 英語版ですが Pascal を同じ内容の本があります. [4] には, プログラムのソースファイルが入ったフロッピーディスクが ついてきます.

[6] は数学者が書いた本です. そういう意味では, 取っ付きやすいかも しれません. ただそこに書いてあるプログラムのプログラミングスタイルに 少々問題があります. [7] は, [6] の結び目理論に かかわる部分を, 追加して際構成した本です. プログラミングスタイルが 悪い所は, 残念ながら変わっていません.

Unix のシステムコールに関連したプログラミングの本として [8], [9] を挙げておきます. この二つは共に古いので, 取り敢えず挙げただけす.

[10] は Unix のネットワークプログラミングの本です. 最近 新しいヴァージョンが出ています.

[11], [12], [13] はプログラミング全般にわたる古典的名著です.

[11] は, わかりやすいプログラミングの心得を書いたものです. 処理系には ratfor と呼ばれる独自の言語を用いて書いてあります. ratfor は皆さんが今使っている機械にもあります. なお, 日本語訳はありませんが, これとまったく同じ内容を Pascal で 書いた本が, 同じ著者で出版されています. 更に最近新しいヴァージョンの 本が出されました.

[12] は, データ構造とプログラムの関係を書いた本です. 処理系は Pascal を使っています. プログラムというのは, データの処理方法の 記述ですが, そのデータ構造をうまく解析して与えないと, よいプログラムが書けないと言う視点でプログラミング を解説しています. Pascal も今使っている機械で使えます.

[13]は, プログラムに現われる数学的構造を面白く書いた本です. 第 2 巻までは, 日本語訳があります. 私が面白いと思うのは 3 巻なんですが, これはまだ訳されてません. 著者は, この本の出来上がりが気に入らないといって TEXを開発 したのは有名です.

皆さんの使っている機械では, C 言語以外でもコンパイラ系で, Fortran, Pascal, インタプリタ系で, Awk, Perl が動きます. Fortran 以外について [14], [15], [16] に各々の処理系の原典を挙げておきます.

世の中には, プログラミングの本も C 言語の本も山のように出版されています. この中で, 良い本を捜すのは大変です. 伝え聞く限りでは, 多くの本が出版されて いる割には良書と呼ばれるものは少ないようです. また, 翻訳本にはひどい誤訳も あるそうです. この様な情報は, たまに Netnews などでも議論になっているよう ですから, Netnews の C関係の newsgroup を定期的に読むことをお勧めします.

この講義において, その内容がプログラミングの全てを網羅するわけでは ありません. 講義以外の事も, 各自必要に応じて補うようにして下さい. 数理科学科の他の講義の全てについも, 同じ事は成立します.



2003-04-24